相棒元旦スペシャル2016のあらすじのネタバレと犯人は?結末と感想も

2016年1月1日元旦に相棒の元旦SP「英雄~罪深き者たち」放送されました。相棒ファンにはたまらない懐かしいキャラクターがたくさん登場し、最後もどんでんがえしの結末に満足です。

見逃した方のために、相棒元旦スペシャルのあらすじと感想をご紹介いたします。

相棒の元旦SP「英雄~罪深き者たち」のあらすじのネタバレは?

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深紅の炎に包まれる家を背に、子供が二人。短剣でお互いの手のひらを傷つけ、したたる血で大黒天「シヴァ」の掛け軸を濡らす。そしてその手同士を重ねあわせるシーンから物語がスタート。

 

時は、年の瀬。官房長官・音越栄徳と官房副長官・片山雛子による新会派結成と総裁選出馬宣言の記者会見後に、爆破事件が発生する。瞬く間に、TVニュースで流され、爆破による炎で両名のポスターが燃え盛る様を、背中全体に大黒天の刺青が入った男が見つめる。

 

特命係では、杉下と冠城が相変わらず暇を持て余す。そんな中、冠城に法務省事務次官から急きょの呼び出しが入り、姿を消す。

呼び出しがあって駆けつけたところは、バカでかい会議室。警視庁の幹部クラスのほか、片山議員も含めたメンバーがズラリとそろっており、冠城は片山の隣の席につくと、片山から「お久しぶりです」の挨拶。冠城は、5年前に炭疽菌テロを企てた赤いカナリアとの交渉に際して集められた精鋭チームの一員として法務省から参加した経緯があり、片山とは顔見知りだった。そのチームは、今は亡き元官房長小野田が作ったチームでした(シーズン9スペシャル)。この会議は、先日の爆破が赤いカナリアの元幹部・本多篤人の仕業だと疑わない片山が招集した対策会議だった。その本多は、表向きは死刑が執行されたとされているが、裏では超法規的処置で親子そろって別の戸籍が与えられ、一般人として釈放されていました。釈放以後、本多は政府の見張り2名を常につけられていたが、それを振り切り居場所不明になっていたことからテロの首謀者であると、片山は断定していた。

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一方、杉下は休暇に入る前夜、行きつけの飲み屋「花の里」へ。そこで懐かしい顔と再会する。それは、過去に捜査一課伊丹たちとチームを組んでおり、今は刑事を辞めた三浦だった。わざわざ杉下に会いに来たのは、元刑事の勘で、ある情報をもってきたためであった。三浦は、退職後方々旅をしていた先で、本多篤人、および娘の茉莉のことを知り、調べていました。キモト性を与えられた親子は、母親の郷里である富山のある村で静かに暮らしていたが、娘が不治の病を患い、そんな時本多の姿も消えたという。

 

休暇に入った杉下は、三浦の情報を確かめるべく、富山へ。本多茉莉(戸籍上はキモトユリ)の見舞いに病院を訪れると、すでに3日前に亡くなってしまい、しかも遺体の引き取りも無いまま葬儀も終わったとの情報を得る。

杉下はその足で村役場へ向かい、女性職員の植村の案内で本多親子が住んでいた森の奥の小屋へ案内される。なかなか人が足を踏み入れないような木々が茂った森で、死につながる毒を持つ蛇も出るという。そのためか植村は常に解毒剤を身に着けるくらいでした。また、このあたりの土地は、音越議員の地元選挙区であり、近々船上講演会が実施されることも知る。

本多邸に、いつものごとく無断で入った杉下は、大黒天の置物に興味を示す。さらに「願い石」の片割れを発見する。願い石とは村に伝わる願掛けの一つで、一つの石を割って片方を自分が持ち、もう片方を同じ願いを持つ相手に託し、お互いずっと持ち歩くことで願いが叶うものだった。青色の願い石は、おそらく茉莉のものではないかと推測し、のちに鑑識に回すためポケットに入れる杉下。願い石のことを教えてくれた植村自身も、赤色の願い石を首から下げていた。もう片方の持ち主や、願いは教えてもらえない杉下。

 

小屋を出たところで、待ち構えた公安の刑事に促されて杉下は東京へ戻される。会議室で杉下を待っていたのは、片山議員含めたメンバー。そこで「本多がテロを起こすとはどうしても思えない」と意見して早々に会議室を後にする。

会議室を出た足で、鑑識課の米沢を訪ねて願い石を見せる。もう片方はおそらく本多自身が持っていることが推測されるが、その願いとはいったい何なのか?

米沢が石に異常に詳しいことがわかり、そのコレクションから杉下と冠城も事件解決を願って、願い石を作ってもらいお互いが石を持つことになる。

 

本多のアジトらしきところで、本多と手を組んだであろう男が話をしている。その男は、先に出てきた刺青の男だった。同じ部屋には、血塗られた大黒天の掛け軸を見つける青年も登場。

 

富山に戻った杉下は、再び植村の案内で、本多親子の住んでいた小屋に向かう。途中小屋の焼け跡で一人の青年と出会うが、この人物は音越議員の第二秘書を務めるモリトという男だった。この小屋は、大黒元議員の持ち物であったが、そこは大黒自身が焼身自殺した場所でもあり、さらにモリト自身ももとは大黒の秘書でもあったことを知る。この森は外資系企業により売却され開発が入るらしく最後に見に来たという。実はここにもあの大黒天の掛軸が飾ってあった。

 

富山に泊まることになった杉下は、大黒議員と大黒天、音越議員についての村の噂などを探る。大黒議員の小屋は行き場のない子供たちの集う場所になっていたこと、強面だが子供には優しかったこと、また幼い子供に手を出していたこと、その噂などで選挙に負けて自殺したことなど。

 

一方、特命係では角田課長が冠城に、元暴力団組長の鞘師九一郎のことを相談していた。過去に、暴力団浄化作戦で確保しようとしていたが、サルウィン国に脱出し、さらに同国でクーデターをおこして、まったく別人の国籍を得たという。元日本人だけではなく、現在は日本で身柄拘束もできない外交官特権を持ったサルウィン人となったが、つい最近姿を消したという。その写真の背中には、大きく大黒天「シヴァ」の刺青が。つまり、本多の相棒は鞘師だったんです。元革命戦士と元暴力団組長はなぜ手を組むことになったのか?

 

時を同じくして、杉下から冠城へ調査協力依頼がきます。13年前に亡くなった大黒議員の調査でしたが、冠城の人脈を使って調べたところ、大黒と鞘師の接点が発覚します。

 

片山議員の会議で、鞘師がサルウィンから爆弾の原料を持ち出したとの情報が伝えられ、その原料は先の爆弾事件と同じことから本多と鞘師のつながりを指摘。本多のターゲットは、片山ではなく音越かもしれないと警鐘をならすが、片山は本多の情報だけ収集しろと一蹴。

 

まだ富山に居座る杉下は、地元村民との交流会や児童相談書などで大黒議員が持っていた大黒天の掛け軸は、最後に接触した少年二人が持ち去ったのではないかという情報を得る。

そして、そのうちの一人は左腕に大きな火傷の跡もつ柄谷時生という名前であること、もう一人の情報は全くなく、親もすでにこの世を去っていることなどが判明。

 

その頃、片山議員の携帯電話に本多から直接電話があり、都内に爆弾を仕掛けたと告げられる。片山議員にイニシアチブを取られて、納得がいかない警察組織としては、閑職に追いやられている甲斐元次長を警察側のトップとして派遣。警察トップとしては、人選に困ったが、元次長ながら、今は長官官房付けと言う役職になりさがっている甲斐がベストだと判断した模様。本多から2回目の電話で「人は思い出だけを抱えて死んでいく」というヒントを得るが、片山は全く爆弾の場所にたどり着けずいらだちを隠せない。

 

このヒントに気づいたのは、捜査一課の伊丹だった。本多と今は亡き官房長の小野田は旧知の中であり、最後に密会した場所こそ、ターゲットだと確信してその場所へ向かう。その場所とは多くのボートがある桟橋であり、その推理は見事に的中する。いきなり無人のボートが発進してしまい、取り逃がしそうになったが冠城が間一髪飛び乗り、事なきを得る。実は、そのボートはお台場へ自動操縦でむかうよう設定されており、そのままだと1000人規模の被害が予想された。だが、調査報告があった爆弾の原料から、爆弾はもうひとつあるはずと警戒をとけない政府。

 

大使館らしき建物で、青年が短剣を片手に「音越の首を取る」と本多と鞘師に宣言。本多と鞘師は作戦前の盃を交わして出陣。いよいよ作戦結構するらしい。

 

一方、音越議員の船上講演会に参加した杉下は、村役場の植村だけでなく、相棒の冠城と出会ったことに驚く。冠城は、甲斐がよこしたとのことだが、実はこの日は大黒議員の命日でもあった。パーティーもはじまったころ、本多と鞘師は乗組員として、仇を取ると宣言した青年はウェイターとして船に乗り込んでいた。

 

休憩を取ろうと杉下は部屋に戻るが、そこにはサルウィン人が潜入しており、珍しい杉下の格闘シーンが始まる。何とか相手を失神させ、手足を拘束したころには、本多たちの船の占拠が始まっていました。本多と鞘師は人質を取って籠城し、音越議員との交換を要求。実現しなければ、都内に仕掛けた爆弾を爆破するとの脅しをかける。もちろん人質役は仲間の青年です。

 

連絡がはいった会議室では、甲斐が交渉役に杉下&冠城を指名。これに納得のいかない片山は、何かあった場合の全責任を甲斐にとってもらうことを明言。

 

交渉役の杉下は、久しぶりに本多と対面し、あなたが無辜の民が犠牲になるテロを起こすとは思えない。本当の動機はほかにあるのではと問う。また願い石の片方は誰が持っていて、その願いは何なのか?とさらに問う。

 

真相にたどり着けず埒が明かないため、いったん杉下と冠城は退却する。本多は杉下のことをよく知っているため、手強いと感じ、タイムリミットを1時間に設定する。

 

本多たちと話してみて、信念に反することは絶対にしないと判断し、爆弾は都内には無いと推理。彼らの動機は大黒議員の復讐であり、村の存続こそが大黒議員の願いであったことから、爆弾の場所は音越議員が関連する新たな開発地や建造物ではないかと思い、捜索を開始。甲斐の指揮により、県警が総出で動き、杉下の情報通り爆弾を発見。

 

ところが、片山議員がまたしても策を練り、爆弾発見の事実は本多たちに伏せるよう強硬。

テロに屈しない日本、および指導者をアピールするために、あえて音越議員が人質と交換するよう見せかけ、人質の安全を確保したら射殺も辞さない形をとるというものだった。甲斐は、総裁選を前にしたスタンドプレーとののしるが、片山が聞き入れないため、指揮から身を引くと宣言。会議室を去る甲斐の後ろ姿に、お疲れ様でした、官房長官付!とかなり嫌味たらしい口調で投げかける。

 

杉下も意味のない交渉と、音越をとめようとするが、それを制止して音越が本多たちの前に姿をあらわしてしまう。爆弾はもう見つかっていて処理されていることを知っている政府側と、その事実を知らず爆弾起動のスイッチをもつゆえに絶対有利な立場にたっていると思っている犯人側。もう勝負は決まったようなものでした。音越も芝居を続け、自らと人質の交換を正々堂々とやると宣言し、双方から一歩ずつ歩み寄りそこで交代という流れを提案。両者とも拳銃を構え、いつでも打てる準備をしつつ歩みが始まった。

お互い中央まで歩んだ時に、人質が跪き命乞いをするが、それは人質役のウェイターの青年の芝居であった。音越が青年をかばおうとすると、青年は背部に隠し持っていた短剣で音越に切りかかります。右腕に傷を負わすも致命傷には至らず、音越が発砲命令をだしたため、杉下の「やめさない!」という制止の声もむなしく銃撃戦に発展。爆弾スイッチを持っている本多はまさかの銃撃に、一瞬にして数発を撃ち込まれる。同じく音越に切りかかった青年も、銃声を浴び即死してしまう。鞘師が外交官特権を持っていることを知っていたSPたちは、彼には発砲せず確保する。

 

杉下は息絶えそうになる本多に駆け寄り、その際青い願い石を確認して、茉莉が託した願いが何だったのかを問う。ここで茉莉が本多に話す回想シーンとなり、彼らにとって大黒さんはヒーローだった。救えるのは父さんしかいない。最後のお願いと願い石を渡された、ことが本多の脳裏に思い浮かぶ。そして本多は臨終の間際、杉下に「あの子らを守ってくれ」と残して息絶える。

 

船上にて、杉下が鞘師の聴取を開始。これは鞘師自身が希望したものだった。外交官特権もある為か拘束されるわけではなく、船内の一室で話す形となる。ベッドには人質役をしていた青年がすでに息絶えている。その左腕を調べると火傷の跡があり、人質を偽装していたのは柄谷であることを確認。鞘師の口から、真相が語られる。鞘師は柄谷と小屋で会っていた事、何かあったら頼れと約束していた事、サルウィンに音越の復讐をしたいと柄谷から手紙があったこと、柄谷が茉莉を通じて本多の協力を取り付けた事など次々と事件の真相が明らかにされる。そして、本多と鞘師は、最終的には若い命だけは絶対に守り、爆破は水門で犠牲者を出さず終わること、柄谷もサルウィンに連れて帰って別の人生を歩ませることこそ、本命のプランBだったことも判明。しかし、柄谷とともに消えたもう一人の少年ことを問うと、白を切る。本多の最後に残した「あの子ら」がどうしても気になる杉下。

すると、ベッドに横たわる柄谷の首元に願い石を発見し、その色を見て杉下は血相を変えて部屋を飛び出していく。その色、形は、村役場の職員植村の願い石と全く同じ赤だった。

 

同じころ、マスコミは片山の会いた絵図通りに、音越の行動を絶賛していた。音越自身もこれで次期首相はきまったといわんばかりに船内客に対して、自身をアピール。

 

ところが、短剣で切られた右腕の痛みが止まらず、しびれが出てくる状況に陥る。それは毒蛇の毒であることがわかり、常に解毒剤注射を持参している植村が音越の前に呼ばれる。ところが植村が取り出したのは、奇妙な薬の入ったビン。これを傷口に塗られたとたんに音越が苦悶の表情で即座に息絶えてしまう。

 

柄谷ともう一人の子供の正体は、植村でした。ようやく仇を取れた植村は、気がふれたように歓喜に沸いていたが、杉下と冠城が駆けつけたとたん同じ薬を口に含んで、自殺を図るも杉下の機転で即座に解毒剤をうって命を取り留める。

本多と鞘師が、守りたかった「あの子ら」とは、柄谷と植村の二人だった。

 

事件は解決し、片山の指示にて、官房長官は国民をテロから守ったヒーローとして発表され、鞘師は外交官の専用車で現場を去る。

 

その後、黙秘を続ける植村のもとへ、杉下と冠城が現れる。植村の口から、幼少のころの虐待、自殺を考え地獄の日々から唯一の理解者である大黒が救ってくれたこと、そして大黒自身が焼身自殺する直前に、短剣と掛軸を手渡され仇をとってくれと告げられたこと、本多親子と出会ったことなどを聞く。そして、何とかして毒を負わして、解毒剤を処方するタイミングを作ることこそが、最大の彼らの狙いだったことも告白。

誰もこの思いは理解できないと開き直る彼女に対して、「あなたの行為はただの破壊です。

」と一刀両断する杉下。

どんな理由があろうが、復讐のために殺人を犯すことを異常に嫌う杉下は、植村たちの願いがどうしても納得できない。そして植村に対して、本多親子が託した願いは、「あなたたち二人を守ること」であったことを初めて告げる。植村たちの愚かな願いとは違い、格段に上であることを告げたかったのか、「その願いはあなたが生きたおかげで、半分は叶ったんですよ」と告げて病室を後にする二人。その崇高な思いにようやく気付くも、時すでに遅しと思ったのか、植村の悲鳴に近い泣き声が病院に響く。

 

最後に、相棒の二人が本多親子の浜参りをしている頃、片山議員は新党の解散および議員辞職を発表するシーンで物語は終焉する。

 

相棒の元旦SP「英雄~罪深き者たち」の感想は?

相棒ファンにはたまらないキャスティングと、最後までハラハラさせる展開は、満足の一言でした。杉下右京と言う奇妙なキャラは、いたるところで表現されていました。たぐいまれなる推理力はいつもと同じですが、異常なまでの紅茶への愛は滑稽とも思えるほどでした。旅行先にもお気に入りのティーカップ&ソーサーを持参する執着ぶりです。また珍しい格闘シーンも貴重でした。狭く暗がりの部屋の中での肉弾戦で、若い相手と取っ組み合いながらも、最終的にはK-1選手のごとく、相手を落とす様は、らしくなく見事でした。

また、好敵手でもあった片山議員の辞職には正直びっくりしました。出てきた時から高慢な片山議員は、事件が起きるたびに何かを糧として地位を得てきました。今回も自らのメリットを第一に考え、的確に策を練って行動するまさに策士でした。小野田官房長や今回の本多篤人同様に、キャラとして今後出てこないかもしれないのは本当に残念です。もちろん死んだわけでは無いので、また別の配役で登場することを期待してしまいます。また登場するということは、その時も変わらず相棒が続いているんだと思います。

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